事業を閉じることより、苦しい思いを経験することはありません。

事業を立ち上げて、うまく行けば良いのですが、うまくいかない数の方が圧倒的に多いですよね。

うまくいかない事業はどのタイミングで閉めるべきでしょうか?

ちなみに僕は過去に通信販売事業を立ち上げ、半年後に撤退するという判断を下した経験があります。3日間程度、記憶がなくなるほどの決断をしました。

備忘録を含め書いていくので、ウェブ事業であまりうまくいっていない方は参考にしてください。

あなたは
事業を切り離すときの判断基準をしっかりと決めていますか?

事業を切り離すときの”基準”をテーマに話していきます。


無料メールマガジンのご案内


撤退するときの3種類のパターン

撤退する理由は主に3種類のパターンがあります。

事業撤退する理由の3つの種類

  1. 赤字を出してしまう
  2. 黒字だけど利益が少ない
  3. 時間的なコストがかかりすぎる

これらは大まかに2つに分けられます
資金が尽きてしまうから続けることができないケース

コストが掛かり過ぎて費用対効果が合わないケース

事業がうまく行かないと立ち直ることができないほどの莫大な借金を抱え、再起できない人もたくさんいます。

また赤字ではないんだけど、時間・お金の費用対効果が合わないこともケースもあります。

費用対効果が合わなければ、辞めてまた新しくなにかを始めることができますが、ずるずるとその”撤退の決断”を先延ばしにすると金銭・時間を失ってしまいます。

松本松本

決断が遅れると機会損失は大きくなっていきますよね

だから撤退する基準を決めておかないといけない

事業を開始する前に、徹底する基準を決めておくことをオススメします。

撤退の基準例

  1. 1年後に売り上げが上がらなかったら辞める
  2. 半年以内に損益分岐点に到達させることができなかったら辞める
  3. 赤字の月が3ヶ月連続だったら辞める

先に決めておかないといけません。

時間や金銭が掛かれば掛かるほど事業に愛着が生まれてしまい、結果的に悲惨な目に遭う危険性があります。

時間をかけていくと撤退するのをためらってしまいますよね。

ポイント:「例外を設けない」

事前に決めた撤退基準を満たしちゃったけど、続けようかな・・・
例外を設けないことは大切なことです。

例外を設けてしまうと作った基準が曖昧になりますし、先延ばしする癖がつき、自分では取り返しのつかないほどの境地へ行ってしまうかもしれません。

だから基準を設けて、それを守る

事業の立ち上げに労力がかかればかかるほど、撤退の決断を先の遅らせてしまいがちですからね。

投資の世界でもそうですが、損切り(ロスカット)が上手な人間が利益を出し続けることが可能なんです。


無料メールマガジンのご案内


M&Aで優良企業に買い取ってもらえる可能性について

  • 事業で売上が立っている
  • もしくは売上は少ないけれどもユーザー数が確保されている

この2点のうち、いずれかに該当するのであればM&Aで吸収される可能性はあるかなと思います。

資本力や様々なリソースが豊富な企業がその事業を行えば、黒字化されるのであれば興味を持ってもらえそうですね。

ただしこれはあくまでも非常に少ない例だと言わざるを得ません。

消費者のライフスタイル、プロダクト消費サイクルが目まぐるしく変わる昨今の状況ではなかなか先行きが見通せないため、赤字状況にある会社はM&Aされる可能性は低いように思われます。

(IT分野であれば、企業が先行投資の意味を込めて買う可能性もありますが、、、)

BANKの光本氏が手がけたアプリ「CASH」は赤字の状況でも、DMMさんに70億円で買収されたことがニュースで話題になりましたね。

「CASH」はユーザー数が爆発的に増えた結果として、資金が回らなくなり、赤字の状況でも市場の成長性を高く評価したDMMさんが買収する運びになりましたが、これはめちゃめちゃ稀の例だと思いますね。

僕が過去にやっていた通販事業をやめた理由

2016年8月下旬から2017年3月まで単品リピート通信販売事業を行なっていました。

単品リピート通信のビジネスモデル
一度商品を買ってくれたら、定期購入を促し、ずっと同じ商品を販売し続けるビジネスで、顧客獲得する費用も後払いにできるので、実質的なコスト0で集客ができるためリスクも少なく拡大もしやすい。

当初の計画では1年半後に市場規模の2割を取っていく考えで、最初の1年間は利益計上はせず、広告費に全て売上を突っ込んでいく計画でした。

通信販売事業以外に、マーケティングコンサルティング事業と自社コンテンツをオンラインで販売する事業もやっていたため、通販で利益がなくても問題ないという環境でした。

最初の3ヶ月は全くCPA(顧客獲得コスト)が高く、なおかつLTV(顧客生涯価値)もわからなかったため(もちろん事前に予測は立てていましたが)四苦八苦していたのですが、

単品リピート専門の自社オウンドメディアが軌道にのり、さらに提携アフィリエイターの数は1200人を超えていたので、「あとは絶えず広告費を突っ込み続けるだけで拡大ができる」というところまで半年かけてやっていました。

しかし、思いもよらない展開に、、、

同業者からの通報で都庁に赴くことに

一気にアフィリエイターとの提携数を伸ばしたせいか、同業者から都庁に通報があったようで、都庁の薬事法を管轄する部署に呼ばれました。

販売ページ(LP)が薬事法に引っかかっているというご指摘を受けました。

もちろん、業務停止や行政処分的なものは受けておらず単なる「注意」というだけだったのですが、これを機に通販事業から撤退する決断をしました。

単品リピート通信販売で売っていたのは健康食品。

健康食品業界は「機能性表示食品」という認可を国から受けないと、今後広告が厳しくなることが予測できました。

認可を得るためのコストは2500万円程度で、さらに申請から認可が降りるまで半年から2年かかる状況。

「機能性表示食品」という看板を掲げない限り、またいつ都庁に呼ばれてもおかしくなかったですし、当初の計画通り1年半後に市場の2割シェアを取ったとしても

事業を撤退せざるを得なくなる危険性も大いにあると考えました。

そこで悔しくも撤退。心身ともに疲れ果て、これまでの苦労が水の泡になった感覚は実際に事業をやったことがない人にはわからない感覚です。

苦渋の選択の中、事業撤退して学んだこと

事業の撤退判断は本当に難しい。

うまく行きそう!と心をウキウキさせても何かしらのトラブルで急にやめざるを得ないケースもあります。

僕は機能性表示食品の認可を得るために2500万円以上を支払うことに抵抗はありましたし、将来再び指摘を受けてから機能性表示食品を申請して認可が下りるまでに

販売ができないリスクは非常に高いと思いました。

僕が参入していた通販の市場はまだまだニッチでしたが、それでも高い将来性があると踏んでいたのですが、「規制」の将来性は全く考えていませんでした。

事前に同業者に色々話を聞くこともしていなかったので、ツメの甘さと周囲に指摘されてもおかしくありません。

ビジネスは儲けることと同時に社会性を意識せざるを得ないものだとも学ばせていただきました。

最後に

赤字や黒字の額といった客観的な指数だけではなくて、主観的な判断に基づくこともあると思います。

人によっては「社会にためになっていない」など、社会性やコンプライアンスを気にして事業を撤退する人もいるでしょう。

経営の判断は非常に難しいですよね。

そういった中で、客観的な指数と自分の主観的な判断を最初から決めて、やっていくのが大切です。

事業の損切りは誰でも経験すること。損切り(ロスカット)をするタイミングが来た時には勇気を持って決断することも大切ですよね。

経営者であれば、シビアにジャッジをしなくてはいけません。

The following two tabs change content below.

「マーケの集い」主催 松本

代表合同会社WMC
平成生まれ。早稲田大学卒業(高校中退→大検→大学入学) 早大在学中にWebサイトを軸に起業。現在はウェブマーケティングを武器に会社経営中。