起業家や経営者に最もオススメな本は何か?と言われたら、僕は「ハイパワーマーケティング」と答えます。
本書は経営の基本である数字管理とマーケティングについて細かく解説してくれています。
この一冊を読み込み、実践していけばマーケティングや経営コンサルタントとしても活動できますよ。
ビジネスの基本と発展が詰まった本で非常に価値がある一冊です。著者はアメリカで超有名なマーケターであるジェイエイブラハム氏。
なんと一回のセミナー参加費は100万円。それでも有り余る価値があるため、予約受付開始から数時間で埋めるほどの盛況ぶり。
マーケティングをかじったことがある人なら一度は聞いたことがある名前だと思います。
そんなジェイエイブラハムのコンサルティングは受けたいけど、そんな大金ないよ!!って方にも是非手にとってもらいたい一冊です。
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ハイパワーマーケティングが教えてくれること
本書が教えてくれるのは、「数字管理の徹底」と「マーケティングフローの構成」です。
ビジネスは極論、数字と心理学で成り立っています。
しかし、どの数字をチェックすればいいのか?どの部分に労力を割いていけばいいのか?がわかりにくいんですよね。
実際に経営したりビジネス展開しているとわかるのですが、数字管理の重要性には気づいているものの、「売上と経費の額と利益率だけ」把握しているパターンがほとんど。
なので、売上がどこから成り立って、どこに注力すればもっと業績が上がるのか?がわからないのがほとんどです。
経営者は優秀な人が多いので、時間を掛ければ売上は上がりますが、もっと効率よく会社を大きくしたり、安定化させるためにはもっと細かい数字管理をしなくてはなりません。そこで役に立つのが本書ですね。
続いて「マーケティングフローの構成」について言及していきます。
ゴリゴリ営業していけば売上は目に見えて上がっていきますが、営業を最適化したり、お客さんの獲得コストを下げながら、集客力を最大化させる意識はめちゃめちゃ重要です。
営業力さえあればなんとかなる!は確かに正しいですが、それではずっと労働集約型のビジネスモデルから抜け出せない可能性があるとともに、営業マンへの支払いも発生するので高い利益率を確保できなくなります。
「マーケティングフローの構成」を知り、自社に導入できれば従業員の数も減らせますし、同じ労力で高い利益を確保できます。
詳しくはネタバレになってしまうので是非本書を手にとって欲しいです。
本書を読むメリット
こうしたら速攻で売上が上がったよ!みたいな短期的しか効果がない施策ではなくて、ビジネスの根本が学べるため、どんな業界の人でも価値がある一冊になっています。
物事には全てに通じる原理原則があり、それに則ることで高い利益を確保できるわけですが、本書を読めばその基本的な考えを習得できます。
起業には、ノリやテンション、運も必要ですが、「計算の高さ」も必要です。
本書の正しい読み方
できれば隅から隅まで読んで、自社のビジネスの数字管理を徹底するべきなのが、本書は333ページもあり、さらに内容も濃いため一気に全て読みきれません。
内容の多さと濃さに圧倒されます。
なので目次を見て、興味があるところから読み進めていくパターンがベスト!かなと思います。
僕はPCで作業する机の上にハイパワーマーケティングを置き、時間ができた時に開くようにしています。
それくらい愛用していますし、めちゃめちゃ素晴らしい本です。
自分が思ったことを記入したり重要視したい箇所をマーカーで線を引いたりするのもありですね。
繰り返し読み込めば、新しいビジネスモデルが思いつくはず。
ジェイエイブラハムの活躍で経営回復したり赤字寸前の会社が立て直し飛躍した一端が本書で見れます。
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忙しいあなたはここだけを読んで!
- クライアントの数を増やす方法 p19
- クライアントあたりの販売額を増やす方法 p20
- クライアントあたりの販売回数を増やす方法 p21
- クライアントがあなたから買う理由 p30
- クライアントを取り戻すには p38
- 一人のクライアントの障害価値を算出する p82
- アドオンのチャンスはどこにでもある p127
- 全てを今すぐテストする p148
- 紹介システムを確立する最善の方法 p186
- ダイレクトメールは誰にとっても有効な手段 p221
こんな人にオススメ
経営に興味がある人や起業している経営者の人にオススメです。
繰り返しになりますが、「ハイパワーマーケティング」を読むだけで確実に数字に強くなれます。
経営において数字の管理は絶対に必要であり、どの部分が売上につながっていて、どの部分がボトルネックになっているのか?を把握するだけで
経営改善につながります。
また、新規事業を始める方には特に良いですね。
- どの部分にコストがかかるのか
- どうやって売上を上げていくのか
- どの部分に強みを持ち、どこが弱いのか
- ライバル競合との市場優位点
- 見込み客との接点の持ち方
- 具体的な集客〜営業〜リピートまでのマーケティングフローの確認
新規事業を行う時には、「見込み数字を確認」は絶対に必要。
一番最悪なのは、採算が取れないで撤退してしまうケースです。
これを避けるためにもある程度の数字を予測したり管理しなくてはなりません。
ハイパワーマーケティングを読めば、どの部分の数字に強くなるべきなのか?がハッキリわかるようになるので、うまくいかない事業モデルを設計しないで済むようになります。
浮かんだアイディアが採算取れるビジネスモデルなのか?を把握するのに本書はぴったりですね。
抑えておくべき注意点
ハイパワーマーケティングの中で取り上げられている公式に以下のものがあります。
ビジネスを大きくする方法はたった3つしかない。
1、クライアントの数を増やす
2、クライアント一人あたりの平均販売額を増やす
3、クライアントの購入する頻度を増やすそれぞれの数字を10%上乗せするだけで、売上は33.1%も増加する。
p18
と書いてあります。
しかしちょっと注意しなくてはならないのは、確かに計算上そうなのですが、平均販売価格を増やせば、結構な確率で取引数と頻度は減っていくんです。
もちろんジェイエイブラハムの否定はしませんが、どこかの数字をいじれば、また別の数字も変化していく!ことはぜひ抑えておいて欲しいです。
例えば、1回10000円の施術をするとして、値段を13000円にあげるとします。
そうすると、公式に当てはめると売上は30%増えることになりますが、値上げすれば確実に、「ちょっと高い!」と思う層はいるため、客数と購入頻度は下がっていく傾向にあります。
逆に値段を下げると、客数と購入頻度は上がる傾向にありますが、これらは全て実践の元で最適化する必要があります。
実際に施策を打ってみながら、数字管理していくようにしてくださいね。
感想
とにかく価値がある一冊。
速読が得意な僕もハイパワーマーケティングには時間をかけてじっくり、気になった部分はメモに残しながら読み進めていきました。
この本は起業してからすぐに読んだのですが、もう6年の付き合いになります。
最初に読んだ時に見えた風景と、ある程度起業してビジネスを回せるようになった今とでは見えている部分が異なりますね。
自分の成長度を確認させてくれる本でもありますが、これからも長い付き合いになりそうです。
下手な商材やマーケティングの本に手を出すよりも「ハイパワーマーケティング」一冊読めば事足ります。
是非とも手にとって繰り返し読み込んで見て欲しいと思います。