今話題の起業家、落合陽一さんの本をレビューしていきました。

これからの時代は前の時代とは全く異なります。

少子高齢化、ITテクノロジーの発達、標準化均質化からの脱却、既得権益の崩壊など。

これからは誰もが自分の意思を持ち、思考していかなくてはなりません。

経済格差、機会格差はかなり広がっていきトップ層が残りの98%の人の所有物を全て所有していきます。

だから「勉強し続けて個性を大切にしていく」必要があるわけです。

論理的思考力を身につけ、適切な人脈を構成しお金を稼ぐためのヒントが
0才から100才まで学び続けなくてはならない時代を生きる」に散りばめられています。

日本を成長させた「均質化&標準化」という価値観

従来の時代から新しい時代を生きる人たちへの提言書である本書では一貫して均質化&標準化からの脱却がテーマとなっており、

そこからどうやって新しい時代を生き抜くための思考法について書かれています。

これまでの日本を支えていた価値観としてあるのが「均質化と標準化」です。

日本の高度経済成長では、一丸となってチームワークを発揮し組織の中で動く価値観が求められていました。

そこでは個性は一切必要なく、和を乱さない、集団的価値観から抜け出さない、ことが大切でした。

日本が敗戦国から立ち直り、GDP世界第2位まで成長した事実はアジア諸国に大きな希望をもたらせました。

人生というミクロ的視点においては

受験戦争に勝ち抜いて、偏差値の高い大学に入学し、一流と言われる大企業に就職することで高年収のレールに乗ってしまえば安泰という人生のロールモデルがありました。

p9 3行目 0才から100才まで学び続けなくてはならない時代を生きるマナブ人と育てる人のための教科書

学歴社会の名の下に、小さい時から偏差値の高い大学を目指し、就職活動で一流企業から内定をもらうためだけに生きていく価値観は過去には存在していました。

しかし現在はどうでしょうか?

既得権益からの脱却

これまでは正しいとされてきた価値観が徐々に崩れています。

20年前は世界時価総額ランキングで1位から20位の中で日本企業が14位も占めていました。

しかし今ではどうでしょうか?

日本トップのトヨタですら20位までにはランキングされていません。

新興で立ち上がったIT企業が上位を占め、日本企業がこれから盛り返すことが期待できるのか?と言われても状況は非常に厳しいままです。

フェイスブック、アマゾン、アップル、アルファベット、マイクロソフトに代表される企業たちに日本はIT植民地化され、基盤ではるプラットフォームは外資に握られています。

多くの利益を次世代技術の開発に回していくため絶えずベンチャー投資が海外では盛んですが日本はOECD諸国の中で最も次世代技術に疎いことが調査によって明らかにされました。

これからは一流企業に勤めているからといって安泰してはいけませんし、どんどんロボットや人工知能によって労働者は必要なくなります。

実際に三菱銀行を中心とする金融業界では数万人単位で人件がカットされています。

RPAという技術で人件がカットされていますが、これを開発するために必要な人数は5人程度です。

さらに、日本政府主導で移民政策が取られ、2020年オリンピックを境にかなりの数の外国人労働者が日本にやってきます。

良い就職先へ斡旋する機能を持っていた大学も少子化により経営が難しくなるとともに受験生の質も担保されなくなります。

このように考えるといかにして、考え方・思考をアップデートしなければ生き残れないことがわかるでしょう。

情報を受け取る人の能力を高める必要性

これまでの歴史を振り返ってみると、
情報の発信は政府が行ってきました。

新聞やラジオ、テレビを含めて国営で行われてきましたが、メディアが民主化されていくと同時に大企業がその役割を担うようになりました。

IT技術の発展により、大企業がやっていたことを中小企業ができるようになり、今では個人でも気軽にフェイスブックやツイッターで情報発信できるようになりました。

影響力を高めることで発言に信憑性が帯びるわけですが、中には眉唾な情報もあるわけです。

このような情報が氾濫した時代では、「受け取る人の能力を高める」必要があります。

何が本当で何が本当ではないか?を見極める能力は知性から来ます。

経験を軸にしながら複数の専門分野を持て!

学生を見ていると、「複数の柱」を構築しようとするキャリアデザイン思考が弱いと感じることがあります。

複数の柱というのは自分の中に専門性を二つ以上持つということです。

〜中略〜
これからの時代はゆういつの得意分野や専門的スキルに特化するという選択はリスクが高くなります。

そのスキルが必要とされる業界や仕事がいつ廃れるかわからない時代だからです。

かつての経済成長期のように全国民的に指向された大きな方向性がない今の時代には、指針も土台も揺らぎやすくのです。

〜中略〜
なぜ「複数の柱」を持てないか。それは自分を客観的に見ることができないからです。

好きなことややりたいことについて、よく考えてみましょう。それはニッチな分野で他の人と違っていた方が強みになります。

全く新しい分野について学ぶのは、大人になればなるほど時間がかかります。新しいことを吸収するための素地はできるだけ早い段階で、可能であれば幼児期から養っておいた方が良いでしょう。

p66〜67 

個人的な経験を通し、どのように社会に貢献していけばいいのか?という落合陽一さん自身の指針がこの表現に端的に表れていますね。

これからは集団の時代ではなくて、個人の時代です。

個人が発信力を持ち、専門性を兼ね備えることでかなりの富を得られるようになりました。

新しいものを学ぶ機会やそれを表現する自由が増えて来ましたからね。

専門性を高めて、「〇〇だったらあの人!」と言われるようなポジショニングを、コミュニティの中、市場の中で確立できれば個人の影響力は非常に高いものになります。

その影響力が信頼となりお金(キャッシュ)に変化します。

手元のお金よりも、これからは影響力や信頼がバロメーターとなりエコノミー経済圏が生まれていくでしょう。

これまでは資金作りに躍起になる必要がありましたが、クラウドファンディングやコミュニティー運営によって、頑張らなくてもお金が回っていくようになります。

以前と比べると、
「何に価値が生まれるのか」がだいぶ変化して来たように感じます。

逆に手元のお金だけあっても有効的に活用できないと意味が無くなります。u

ロジカルな思考で万物を見通す

周囲と足並みを揃える時代は終わって来た中で、個人が活躍していくためにはロジカルな思考を身につけなくてはなりません。

落合陽一さんは子育ての中で以下のような指針を持っているようです。

  • 情報の伝達の正確性が求められている時にいい加減な日本語を話すことを許さない
  • 擬音語などのニュアンスで話しかけられたら言語を駆使したロジカルな質問を返す
  • 綺麗な文字かどうかよりも意味不明な文章を書かないことを心がける
  • 新聞の論説などアカデミックライティングで書かれた文章に数多く触れる

落合陽一さんが、読者から「これからの世界を生き抜いていくために習得するべき言語はなんですか?」という質問を受けた時に、

「間違いなく母国語(日本語)がしっかりできていないとだめ。外国語はそれができてから。」と回答しています。

母国語で論理的思考が身につかないと、応用に対応できません。

これはプログラミング言語習得においても同じです。

記憶ベースで身につけたとしてもそこに「なぜそうなるのか?」という論理的思考がなければ不規則なものに対応できませんし、

物事の変化にフレキシブルな対応ができないでしょう。

だから一貫してロジカルな思考を身につける態度が求められます。

まとめ

これまでの社会とこれからの社会では明らかな違いがあり、集団主義から個人主義に転換されて来ています。

集団の価値観から抜け出すためには、個人が思考力を身につけて、自分にとっての正解/不正解を見出さなくてはなりません。

医療、経済、価値観、政治、働き方、全てがこれからの時代では変化します。

誰にとっての正解のない世界では、
「個人の生き方」を自由に選択し、自分なりの生き方を見出さなくてはなりません。

落合陽一さんの本質を見通す力のレベルに驚くことが多く、非常に勉強になります。

0才から100才まで学び続けなくてはならない時代を生きる」を一度、読んでみてはいかがでしょうか

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松本 中卒→早大卒Web社長

「全国の落ちこぼれたちのスターになりたい」中学3年時の国語偏差値28英語偏差値32。平成。早稲田大学卒業(高校中退→大検→大学入学) 早大在学中にWebサイトを軸に起業。現在はウェブマーケティングを武器に会社経営中。