最新の脳科学の研究では「人が衝動的にモノを買いたくなる」ことについて解き明かしています。
マーケティングは心理学的要素が非常に強いです。心理学は「心の理論の学問」と書きますが、脳科学の分野でもあります。
「買いたい!と思った時に脳はどのような変化を起こすのか?」気になりませんか?
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意思決定を下す前に「買う」は決まっている
興味深い研究成果が発表されました。
被験者がボタンを手で押す際の脳活動を測定したところ、
被験者に「どちらの手でボタンを押すか」という意思決定が起きる7秒前に前頭葉前頭局における活動が測定でき、その時点で被験者が右手でボタンを押すか、左手で押すかを予測できたとのことです。研究では被験者が自分の意思を意識する前に、どちらの手でボタンを押すかはすでに意識下で決断が下されている
閲覧日2016/8/20
引用URL:http://science.srad.jp/story/08/04/15/041236/
買う判断はその7秒前に決まっている ということが研究によって明らかになったのです。
無意識のレベルで買いたいと思っている
買いたい!欲しい! と思うことは意識的な活動ではなくて、実は無意識的なレベルの活動だとわかりました。
購買行動に移す7秒前にすでに「買っている状態」が脳内で作り出されていることを説明しています。
無意識的なレベルでの人間の脳活動を、マーケティング施策で刺激できれば、非常に効果的な販売促進が可能になりますね。
ある意味で、消費活動は言語化できない領域なのかもしれません。
顧客に聞く「欲しいと思った理由」は違う?
商品を買ってくれた顧客に対して
「どうしてうちの商品を選んでくれたのですか?」と聞くことで、自社の商品の強みや会社としての資産が見つかることはよくあります。
しかし「7秒前に全てが決まっている」のであれば、買いたいと顧客が意識的に思った理由と、実際の要因は異なっている可能性がありますよね。
顧客が言語化している内容と、潜在意識で思った意思判断には若干に違いがありそうです。
意識と意識を支えている無意識の間に隔たりがある!ことを示唆していますね。非常に興味ふかい。
事例:「買う」10秒前に発送の準備をするAmazon
Amazonが搭載しているAI(人工知能)について興味深い情報があったのでシェアします。
AmazonのAIは、「ユーザーが物を買う行動の分析し、実際に物を買う10秒前に発送の準備を始めている」そうです。
これを聞いたときは、「思わず、まじか」って思いました。
今回のテーマでは、「脳は7秒前に買うかどうか判断している」ということですが、
実際は10秒以上前にすでに判断しているかもしれませんね。
AIの進化はすごいと驚いたのと、これまで仮説的だったことが、すでに実証され、さらに実装までされていることにびっくりしました。
「僕たちが行動を起こす前に、どのような行動を起こすのか」?をAIはわかっているのもしれませんね。
これからのマーケティングにはAIが必須になるでしょう。
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視覚情報がかなり脳に影響を与えている
五感の中で最も脳に影響を与えているのは視覚であり、感覚の8割を占めていると言われています。
文字ベースの情報よりも画像ベースの情報の方が圧倒的に早く脳内処理されているというデータもあります。
文字よりも6万倍以上、画像が人間に影響を与えているようです。
「インスタ映え」なんていう言葉もありますが、やっぱりインパクトがある画像は人の脳にダイレクトに入ってくるのですね。
<関連記事>
»人間は視覚に支配されている
»人間の神経を使ったニューロマーケティングについて詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にしてください。
最後に・・・
購買意識は僕たちが思っているよりも複雑なのかもしれませんね。
実際に何がどのように消費者に影響を与えているのか?を考えるためには、購買者へのヒアリングはもちろん、どのような集客経路できたのか?
どのようなマーケティング施策をしたのか?を細かく分析して、出てきた結果から推測しデータ化し、抽象化する必要があります。
ん〜、人の心理って難しいですね!絶えず人間とは何か?を考えなくては。。。
<関連記事>
»「脳科学マーケティング100の心理技術」を本気でレビュー
哲学とビジネスは切っても切り離せないのでこちらの記事も参考にしてくださいね。